脳神経外科

診療の内容および特色

当院の脳神経外科は脳卒中や頭部外傷、脳腫瘍など幅広い疾患を対象としています。脳卒中治療において「Time is Brain」という言葉があるように救命することや後遺症を少しでも軽くするためには発症から短時間で専門的な治療を行うことが重要です。脳神経外科は千里救命救急センターと協力することで一刻を争う重篤な救急患者に対しても24時間体制で治療を提供することができます。

脳卒中(脳出血、脳梗塞、くも膜下出血)はかつて日本人の死因第1位でしたが、医療技術の進歩により現在では第3位となりました。しかし介護が必要となる原因疾患としては第1位であり、患者さんやご家族に対する負担の大きい疾患といえます。
済生会千里病院が位置する豊能医療圏は100万人超の人口を有する密集地域で現在も人口が増加傾向にあり、当然脳卒中の患者人口も増加しています。
そこで、当院では救命救急センターと脳神経外科の専門技術を合わせることで、発症早期から専門的な治療が提供可能な病院として、今まで以上に地域医療に貢献できる病院を目指しています。

対象疾患

1.急性期脳梗塞

脳の血管が突然詰まって血流が途絶え、脳神経細胞が死んでしまう病気です。脳神経細胞は、血流が途絶えると数時間で再生不可能となり、重大な後遺症が残ったり、生命に関わることもあるため、できるだけ早い時間に血管を再開通させなければなりません。

  1. t-PA静注療法
    発症から4.5時間以内である場合、t-PA(血栓溶解薬)を静脈から点滴投与します。血栓とは血管の中で血液が固まったもので、t-PAにより血栓を溶かすことで血管の再開通を行います。ただし、適応には条件があり、専門医の診断の下で行う必要があります。
  2. カテーテル治療(血栓回収療法)
    カテーテルを血栓のある血管まで挿入し、直接血栓を回収することにより再開通させる方法です。t-PA静注療法でも再開通が得られない場合や、t-PAが投与できない時にも行うことができます。

実際の画像

(左)脳血管が詰まってしまい、画像右上に伸びる血管に血液が流れていない。
(右)血栓を取り除いたので、再度血液が流れている。

2.くも膜下出血

脳は外側から硬膜、くも膜、軟膜という3つの膜に覆われていますが、くも膜と軟膜の間に出血を起こしたものです。原因の大部分は、脳動脈にできた瘤(脳動脈瘤)の破裂です。くも膜下出血急性期の治療は大きく2つに分けられます。

クリッピング術

1)クリッピング術
顕微鏡で手術を行います。全身麻酔で大きく頭皮を切開し、頭蓋骨を外して動脈瘤に直接クリップをかけて再破裂を予防します。


コイル塞栓術

2)コイル塞栓術
カテーテルで手術を行います。カテーテルを脳動脈瘤の中に挿入し、そこからプラチナ製のコイル(金属の糸)を瘤の中に充填することで再破裂を予防します。


治療風景

下記の脳卒中の症状、取るべき行動のキーワードは「FAST」です。

顔(Face)の片側が下がったり、ゆがみがある⇒「イー」と言ってみて確認しましょう。


腕(Arm)(または足)に力が入らない⇒両腕を持ちあげたままキープしてみましょう。


言葉(Speech)がもつれる⇒短い文章を言ってみましょう。


時間(Time)が大事です! すぐに連絡を⇒顔・腕・言葉のうち一つでも当てはまれば専門医へ連絡しましょう。


脳卒中センター開設

脳卒中センター開設

脳神経外科新設に合わせて脳神経外科医師に直接つながる脳卒中ホットラインを24時間体制で導入し、脳卒中の疑いのある救急患者を受け入れる「脳卒中センター」を開設いたしました。

24時間365日CTやMRIなど画像検査が可能で必要に応じて緊急で脳血管内治療(カテーテル手術)、顕微鏡を用いた脳神経外科手術を行うことができます。脳卒中センターの看護師、放射線技師、リハビリ療法士、医療ソーシャルワーカーなどの専門スタッフが協力して脳卒中医療を行います。


医師のご紹介

桧山 永得

桧山 永得(ひやま ながやす)
脳神経外科副部長 兼 脳卒中センター長
【専門】
脳血管障害
【認定】
日本脳血管神経外科学会専門医・指導医
日本脳神経血管内治療学会専門医


松田 健一

松田 健一(まつだ けんいち)
【専門】
脳血管障害
【認定】
日本救急医学会救急科専門医



  • かかりつけ医検索システム
  • 地域医療支援病院
  • 大阪府がん診療拠点病院
  • がん総合診療センター
  • 病院情報の公表
  • ドクター紹介
  • 済生会千里病院公式facebook
  • 地域連携 千里eサークル
  • 臨床研究に関する情報公開