内視鏡室のご紹介
はじめに
消化器内科、外科、呼吸器内科所属の医師を中心に 消化器内視鏡、気管支内視鏡を用い、マルチソサエティガイドラインを遵守し、安全・安心・楽な検査がうけられるようにスタッフ一同心がけております(気管支内視鏡検査は原則入院検査となります。)
- 4つの内視鏡検査室と2つのX線透視室で検査・治療を行っています。平成23年度は上部内視鏡(3,305件)下部内視鏡(2,245件)胆膵内視鏡(255件)気管支内視鏡(99件)小腸内視鏡(ダブルバルーン小腸内視鏡、カプセル内視鏡76件)肝(腫瘍)生検・RFA・PEI(133件)でした。
- 充実した機器:オリンパス社、フジフィルム社の、経鼻内視鏡、拡大NBI上下部内視鏡、ダブルバルーン小腸内視鏡、カプセル内視鏡、超音波内視鏡をそろえており、食道~胃・十二指腸~小腸~大腸のすべての消化管に対応できます。とくに、早期食道がん、早期胃がん、早期大腸がんには、拡大・NBIを用いることで、発見を容易に、治療可否の判断、切除範囲の確定に威力を発揮しています。また、いままで診ることのできなかった小腸を、カプセル内視鏡でスクリーニングして、ダブルバルーン小腸内視鏡で確定診断できるようになったのが大きな進歩です。ダブルバルーン内視鏡は、術後癒着が著しいような、通常の大腸内視鏡では挿入困難症例でも検査治療が可能で、さらには従来不可能であった小腸へのステント留置も可能となり、患者さんのQOL向上に貢献しています。
- 更衣室・リカバリーチェア:検査後の気分不良・経過観察を要する場合に対応できるように、看護師の目の届く範囲に設置しています。
- ペパーミントオイル:上部内視鏡検査では、消化管蠕動があると観察できないことがあり、従来は、筋肉注射で蠕動運動を一時的にとめることが一般的でしたが、ペパーミントオイルを胃内に直接散布することで検査を行えるようになりました。注射をやめることで、痛くない、注射剤による副作用の心配がなくなりました。
- 炭酸ガス送気:長時間が予想される治療内視鏡施行時には、従来の空気ではなく炭酸ガス送気を使用することで、術後に「空気でおなかがはって苦しい」ことが緩和されるようになりました。
検査治療内容
- 一般的な検査
- ポリープ切除
- 早期食道胃がんの粘膜切除(EMR・ESD)、アルゴンプラズマ焼灼術
- 消化器出血に対する緊急止血術(クリップ法、局注法、アルゴンプラズマ法)
- 食道静脈瘤に対する結紮術(EVL)、硬化療法(EIS)
- 内視鏡的膵胆管造影(ERCP)
- 総胆管結石に対する内視鏡的結石除去術(EPBD、EST)
内視鏡検査を受けられる方へ
上部内視鏡
レンズの付いた電子スコープを挿入し、食道、胃、十二指腸を観察する検査です。
検査前 |
検査をより正確、安全に行うために、胃のなかを空にしておく必要があります。 検査前日の21:00より検査終了まで、食べたり、飲んだりしないでください。 (ただし、少量の水はかまいません。) |
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検査当日 |
体をしめつけない楽な服装で予約時間の10分前に地下1階内視鏡室においでください。 毎日服用している薬は平常通り服用してください。ただし、糖尿病などの特殊な薬を服用している方は、主治医の指示を受けてください。 検査時に義歯のある方は外して、女性の方は口紅をおとしてください。 検査前に、胃の中の泡を消し、観察しやすくする水薬を飲んでいただきます。 検査をスムーズに行うために、胃の動きを止める注射をします。 次の方は、担当医師に申し出てください。
苦痛が少なくスコープが飲めるように、のどに麻酔のスプレーをします。 検査時間は10分程度ですので、なるべくリラックスしてお受けください。 検査の都合により、順番が前後することがあります。 |
検査終了 |
検査終了後は、麻酔スプレーのためのどに違和感やしびれた感じがありますが、麻酔がきれるまでこれよリ1時間は、食べたり、飲んだりしないでください。 注射のためしばらくの間、ふらふらしたり、目が見えにくくなることがありますが心配はいりません。 空気をいれたため、お腹の張った感じのすることがあります。 検査結果は、次回の主治医予約日にお尋ねください。 |
大腸内視鏡
レンズの付いた電子スコープを肛門から挿入し、大腸を観察する検査です。
検査前 |
検査をより正確、安全に行うために、大腸のなかを空にしておく必要があります。 検査3日前から小さな種のある果物など(イチゴ、キウイ、ゴマ)、海草類(ワカメ、ひじき)、こんにゃく、豆類、キノコ類は食べないでください。 抗凝固剤などを服用している方は、主治医に御相談ください。 |
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検査当日 |
都合のつく方は、付き添いの方と同行してください。 毎日服用している薬は平常通り服用してください。ただし、糖尿病などの特殊な薬を服用している方は、主治医に指示を受けてください。 検査の都合により、順番が前後することがあります。 |
検査終了 |
注射のためしばらくの間、ふらふらしたり、目が見えにくくなることがありますが心配はいりません。 検査終了後は空気をいれたため、おなかが張った感じがありますが、おならで楽になります。 検査結果は、次回の主治医予約日にお尋ねください。 |
経鼻内視鏡検査について
看護師による問診
①安全に検査を行う為に内視鏡室内の待合で、次の事をお尋ねします。
- 心臓の病気、緑内障、前立腺肥大(男性)で治療されていますか?
- 薬のアレルギーはありますか?
- 血が止まりにくい事はありますか?
- 血液をサラサラにする薬を飲んでいますか?
- 鼻血はよく出ますか?
- 鼻の手術をした事がありますか?
②消泡剤を飲みます。
- 胃の中の泡を押える水薬を飲んでいただきます。
更衣室
- 内視鏡室内の待合室の横にあります。
(経鼻内視鏡には更衣は不要です)
血圧測定
③検査室に御案内します。
- 内視鏡検査の前に血圧を測ります。
前処置
④血管収縮薬を両方の鼻にスプレーします。
- 鼻の粘膜の腫れや充血を取り、内視鏡の通りが良くなります。
鼻腔内麻酔
⑤検査台に仰向けで横になります。
- 通りの良い鼻の方に鼻腔麻酔を行います。
- 少量のゼリー状の麻酔薬を注入します。
実際の内視鏡
⑦左を下にして、横向きに寝た状態で、鼻から内視鏡を挿入して行います。
- 検査中に医師と同じモニター画像を見る事が出来ます。
- また、検査中に会話する事も出来ます。痛みや訴えがありましたら、随時仰ってください。
※ チューブが入らない時や痛みが強い時には、経鼻内視鏡の検査は困難なので、口からの内視鏡検査に変更します。
終了後
⑧検査後、検査結果や治療についての説明をします。
- 入院中の方や検査の依頼内容により、後から説明する場合もあります。
うがい
⑨検査室内の洗面台で軽くうがいをして、口の中の不快感を和らげてもらいます。
検査後の説明
⑩飲食は30分~60分後には可能です。
鼻腔の麻酔は約1時間で消失します。
その間は、強く鼻をかまない様にしてください。
後、鼻血が出た時の対応などを説明します。
洗浄
⑪検査が終了した後は、マルチソサエティガイドラインに沿った洗浄を行い、内視鏡による感染を予防しています。