診療科のご案内
診療科のご案内CLINICAL DEPARTMENT

乳腺・内分泌外科

当科の特色

当科は近年診療のバリエーションが増えている乳がん治療をしっかりと患者さんに説明の時間を設けて、満足度の高い治療を行う姿勢を貫いています。もちろん手術、化学療法については経験豊富な二人の部長医師が多くの症例に携わっています。チーム医療の展開もどの診療科よりも早くから開始していました。この実績をもとに千里の中核をなす診療科としてこれからも頑張っていきたいと思っています。

  • マンモグラフィ(乳房エックス線写真)検診施設
  • 日本外科学会外科専門医制度修練施設

乳腺外来・ブレストケア

乳房に異常がある場合、良性の病気のこともあり、もちろん乳がんであることも考えられます。精密検査を受けることで、良性の病気と診断されて安心することができますし、乳がんと診断された場合、早急に治療を開始することができます。

乳がんが心配な方へ

乳がんについて心配されている方は、まず検診として診てもらいましょう。吹田市の乳がん検診では、30歳以上の方は年1回の視触診が勧められています。40歳以上の方には視触診と共に2年に1回のマンモグラフィ撮影が勧められています。

視触診とマンモグラフィで異常がなければ、余計な心配をする必要がなくなります。また、自覚症状がなくて乳がんと診断された場合は、ごく早期のがんとして発見されることが多く、負担が少ない治療法で より高い治療成績が得られる可能性があります。

心配する前に、まず検診を受けられることをお勧めします。

自己検診について(セルフチェックリスト)

※クリックでPDFが開きます。

1.鏡の前で 両腕の力を抜いて 自然に腕を下げます。

自己検診について

  • 左右の乳房に形や大きさの変化がないか。
  • 乳房のどこかに皮膚の凹みやひきつれがないか。
  • 乳首が陥没したり、乳首や乳輪がただれていないか。

 

2.両腕を上げた状態で、1.と同じことをチェックします。
3.仰向けに寝て、左手を上げ頭の後ろに入れます。
4.右手の指をそろえて伸ばし、左乳房の乳首より内側にのせて指の腹で乳房の外側から中央部に向かって滑らせるように、しこりの有無をまんべんなく調べます。

自己検診について

5.次は左乳房の乳首より外側の部分を同じように調べます。この時、乳房の厚みに応じて、乳房の押さえる力を調節し 表面から深い部位までチェックを行います。
右乳房についても同じ方法で調べます。
6.最後に起き上がって、右手の指をそろえて左の脇の下に入れて、しこり(脇のリンパ節の腫れ)がないかを調べます。右の脇についても同じ方法で調べます。
7.左右の乳首をつまんでミルクを絞るようにして、血液の混じった(鮮血色~茶色~黒色の)分泌物が出ないかどうかを調べます。

自己検診について

しこりや痛みがある方へ

A. 乳房の症状
乳房の症状には 以下のようなものがあります。
乳房の症状

  • 乳房や脇の下のしこり
  • 乳房のくぼみ・変形
  • 乳房皮膚のただれ・赤み
  • 乳房の痛み
  • 乳頭からの分泌物(血の混じった分泌物など)
  • 乳頭の陥没・変形・ただれ

このような症状がある場合は、乳がんのこともありますが良性の場合もあるので、怖がらずに医療機関を受診してください。

B. 乳房にできる良性の病気
  • 乳腺症
  • 乳腺のう胞
  • 乳腺線維腺腫
  • 乳管内乳頭腫
  • 葉状腫瘍(悪性の葉状腫瘍のこともあります)
  • 乳腺炎

良性であっても視触診だけでは診断がつかないことが多く、マンモグラフィや超音波(エコー)検査を行う場合が多いです。また、穿刺吸引細胞診や組織診断にて最終診断をつけることもあります。

C. 乳房の検査法
  1. 問診
  2. 視触診

    下着を外した状態で、乳房のしこり、および脇の下のリンパ節の腫れ、乳頭・乳輪の異常の有無を診察します。

  3. マンモグラフィ

    乳房専用のレントゲン撮影のことです。乳房を横方向(および縦方向)に器械ではさんで撮影します。しこりの影や微細石灰化(細かいカルシウムの沈着)等から診断を行います。市の乳がん検診では、40歳以上の方に対して視触診とマンモグラフィ撮影の併用が推奨されています。

  4. 超音波(エコー)検査

    乳房および脇の下にゼリーを塗って、器械を当てて検査を行います。しこりの有無やその性質(良性か悪性か)、リンパ節の腫れの有無等を検査します。

  5. 穿刺吸引細胞診

    細い注射針を病変部に刺して細胞を吸い取り、顕微鏡検査を行います。しこりを手で触れながら、または超音波検査でしこりを確認しながら針を刺入します。

  6. 組織診断

    病変部の一部または全部を切除し、顕微鏡検査を行い 診断を確定します。細胞診に比べて組織の採取量が多く、塊として取れるため、診断をつけやすくなります。
    組織の採取方法には、(1)針生検 (2)マンモトーム生検 (3)切開生検 があります。
    状況に応じて適切な方法を選択します。

  7. 乳腺MRI検査

    乳房撮影のための専用の検査台(コイル)にうつ伏せになり、2つの穴に乳房を下垂させて撮影を行います。途中で造影剤を注射し、撮影を継続します。
    乳がんの拡がり診断や、他の検査で診断困難な症例、術前化学療法の効果判定、術後の再発検査、乳房インプラントの評価などについて検査を行います。

  8. 乳頭分泌物 細胞診,乳頭分泌物 CEA測定(マンモテック),乳管造影

    主に血液の混じった液が乳頭から分泌される乳頭異常分泌症に対する検査として行います。分泌物中のがん細胞の有無や腫瘍マーカーの値を測定することにより、しこりが触れないごく早期の乳がんを見つけることができます。

これらの検査は全て受ける必要はありません。症状や触診の所見、マンモグラフィおよび超音波検査の結果に応じて、必要と思われる検査を受けていただきます。
当院での乳腺外来受診時の検査の流れは以下のとおりです。

問診・視触診
マンモグラフィ撮影
乳腺超音波検査 → 必要時、超音波ガイド下に穿刺吸引細胞診
マンモグラフィ・超音波検査の結果説明
(1週間後) 穿刺吸引細胞診の結果説明
( 後日 )必要時、乳腺MRI検査,組織診断  など

乳がんと診断された方へ

乳がんと診断された場合、どのような治療を受ける必要があるのでしょうか。乳がんの治療には、

  • 手術療法
  • 放射線療法
  • 薬物療法

以上の3つの方法があります。
治療方法および順序については、乳がんの進行度(悪性度)診断および拡がり診断を行い、手術方法や薬物療法(手術前の抗がん剤治療など)の内容・順序を検討します。
乳がんに対する治療では、薬物療法で特に個別化治療(個々の患者さん・腫瘍に合った治療)が進んでいます。そのため、乳がん患者さんご自身の治療については直接担当医にご相談ください。がんの性質や進行度、それに対する治療法の選択について詳しく説明してもらえると思います。

A. 手術療法について

乳がんの手術は、乳房に対する手術と脇のリンパ節に対する手術とに分けて考えることができます。

1. 乳房に対する手術
乳房切除術乳房部分切除術(乳房温存手術)乳房を全て切除する方法です。原則的に乳頭・乳輪も含めて切除しますが、乳房再建を目的に、病状に応じて乳房の皮膚や乳頭・乳輪を残す方法も選択できる場合があります。
しこりが大きくて乳房切除術が必要な場合は、最初に抗がん剤治療を行ってしこりを小さくした後に 乳房温存手術を行うことができる場合もあります(→ 薬物療法について・抗がん剤治療をご覧ください)。
また乳房再建については、乳房切除との同時再建(一次再建)や乳房切除術後一定期間経過後の再建(二次再建)があります。

乳房部分切除術(乳房温存手術)乳房を部分的に切除し、その他の乳腺組織を残す手術方法です。しこりが小さい場合やがん細胞が広範囲に広がっていない場合に乳房温存手術ができます。乳房温存手術後は、残った乳房への再発予防に放射線治療を受ける必要があります。

2. 脇のリンパ節に対する手術

腋窩リンパ節郭清乳がんはしこりが大きくなるのと共に、脇のリンパ節に転移をします。悪性の程度が強い場合、しこりが小さい時期でも転移を起こすことがあります。転移を起こす範囲の脇のリンパ節を全て切除する方法です。

センチネルリンパ節生検センチネルリンパ節とは、がんが最初に転移するリンパ節のことです。センチネルリンパ節だけを切除して、手術中の検査で転移がないことを確認できれば、それ以外のリンパ節にも転移がないと考えられるので、腋窩リンパ節郭清を省略することができます。それにより、リンパ節郭清による合併症(手術した側の腕のしびれ,腫れ・むくみ(浮腫),肩の運動制限)を予防することができます。当院では、色素(インジゴカルミン)と放射性同位元素の併用法にて、精度の高いセンチネルリンパ節生検を行っています。

B. 放射線療法について
乳房部分切除術(乳房温存手術)乳房部分切除術(乳房温存手術)を行った場合、術後に残した乳房に放射線治療を行う必要があります。乳房切除術を行った場合にも、リンパ節転移などの状況に応じて放射線治療が行われることがあります。
乳房に対する放射線治療は約25回(または30回)に分割して行われ、月~金曜日の週5日間で、5(~6)週間の治療が必要となります。
C. 薬物療法について
手術療法や放射線療法は、乳房や脇のリンパ節といった局所に対する治療法です。それに対して、薬物療法は全身に対する治療法です。
薬物療法には、抗がん剤治療,ホルモン療法,抗HER2療法などがあります。薬物療法を行う場合、がんの進行度(しこりの大きさやリンパ節転移の程度)だけではなく、がんの性質(ホルモン受容体やHER2など)を知っておく必要があります。これらは針生検や手術標本を用いた病理組織診断で判定します。その上で、どの薬物療法が有効であるかを検討します。

1.抗がん剤治療抗がん剤治療抗がん剤は がん細胞が細胞分裂するのを抑える薬剤です。ほとんど全ての乳がんに使用することができます。抗がん剤治療(化学療法)は全身のがん細胞に対する治療であり、術後には再発予防の治療として、また術前にも全身のがん細胞と同時に 乳房の腫瘍や脇のリンパ節に対しても効果が表れます。そのため、術前に抗がん剤治療を行うことにより、腫瘍を小さくした上で乳房温存手術を行うことができる場合もあります。

 

2.ホルモン療法ホルモン療法がん細胞の中にはホルモン受容体という女性ホルモンと結合する物質をもつものがあり、乳がんの約80%はホルモン受容体をもつとされています。ホルモン療法は ホルモン受容体に女性ホルモンを結合させないことにより、がん細胞の増殖を抑えます。ホルモン受容体陽性のがんに使用することができます。

 

3.抗HER2療法HER2(ハーツー)とはがん細胞の表面にあるタンパク質のことで、細胞を増殖させる物質がHER2に結合することにより、がん細胞が増殖します。抗HER2療法とはHER2タンパクの働きを抑える治療であり、HER2タンパクを多くもつタイプ(HER2陽性タイプ)のがんに効果があります。通常、抗HER2薬は一般の抗がん剤と同時に使用することによりより高い効果が得られます。

 

ブレストケアチーム ニュースレター

乳腺・内分泌外科医師のご紹介

北條 茂幸
主任部長

専門分野
内分泌外科(乳腺、甲状腺)
外科一般
所属学会
日本外科学会
日本消化器外科学会
日本乳癌学会
近畿外科学会
日本胃癌学会
日本医療マネジメント学会
日本癌治療学会
日本乳癌検診学会
日本臨床外科学会
日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会
認定
日本外科学会認定医・専門医・指導医
日本乳癌学会認定医・専門医・全国評議員
日本乳がん検診精度管理中央機構 検診マンモグラフィ読影認定医師
近畿外科学会地方評議員
緩和ケア研修修了
日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会乳房再建用エキスパンダー/インプラント責任医師

吉岡 節子
部長

専門分野
乳腺外科
所属学会
日本外科学会
日本乳癌学会
日本癌治療学会
日本臨床腫瘍学会
日本乳癌検診学会
日本乳房オンコプラスティックサージェリー学会
緩和医療学会
日本消化器外科学会
日本臨床外科学会
認定
日本外科学会専門医、指導医
日本乳癌学会専門医、指導医
日本がん治療認定機構認定医
日本消化器外科学会認定医
近畿外科学会地方評議員
検診マンモグラフィ読影医師A(准講師)
日本乳房オンコプラスティックサージェリー学会乳房再建用エキスパンダー/インプラント実施医師
緩和ケア研修修了

田港 見布江
非常勤医師

専門分野
形成外科
乳房再建
所属学会
日本形成外科学会
日本オンコプラスティックサージェリー学会
日本頭蓋顎顔面外科学会
日本褥瘡学会
日本創傷外科学会
日本救急医学会
日本熱傷学会
認定
日本形成外科学会専門医
日本オンコプラスティックサージェリー学会認定医
日本救急医学会専門医
ページ上部へ